
Samikaが集客だけのコンサルティングをしないのは、相続事業の継続的な成長には、相談を受けてから業務を終えるまでの体制づくりも必要だと考えているからです。先生方と一緒に、集客と事務所内の運営の両面から課題を整理します。
これまで士業事務所を支援する中で、売上が伸びた後、面談や処理を担う人が限られ、成長が止まる場面を見てきました。次の成長に向けて、集客とあわせて体制を見直す必要があります。
相談を増やすべきか、面談を標準化すべきか、業務の分担を見直すべきか。現在の制約によって、優先する取り組みは変わります。
この記事では、前編で整理した5つの壁に沿って、Samikaの支援内容を紹介します。本文中の件数や金額は説明のための想定例で、特定の事務所の実績ではありません。
5つの壁と、必要な取り組み
売上数値は、司法書士事務所の課題を整理するための参考値です。人数、案件構成、単価によって水準は変わり、壁が現れる順番も一定ではありません。

壁1:集客の壁には、軸になるチャネルづくり
地域と体制に合う集客チャネルに重点を置き、継続して相談が入る状態をつくります。
広告費が月20万円で相談が10件なら、相談1件の獲得費用は2万円です。ただし、その金額だけでは成果を判断できません。どのような相談が入り、何件受任できたかまで確認します。短期間の増減だけで判断せず、一定期間の件数、受任率、獲得費用を見ながら改善を続けます。
Samikaでは、Webサイトの原稿づくりと広告運用、相談会やセミナーの企画・集客、葬儀社、金融機関、不動産会社、他士業との紹介チャネルづくりを支援します。地域と事務所の体制に合う方法を選び、運用と改善を進めます。
壁2:特定スタッフ依存の壁には、商品と面談の型
所長やベテランが面談で確認していること、提案していることを言葉にし、事務所内で共有できる形にします。
商品・料金・見積基準をそろえ、面談で使うアプローチブックや説明の台本、電話対応の手順を整えます。スタッフが担う範囲と資格者が判断・確認する事項も明確にし、面談予約の取得率や受任率を確認します。
面談の手前にある電話対応も重要です。月50件の問い合わせで、面談予約の取得率が80%なら予約は40件、60%なら30件です。実際に面談した件数はキャンセルなどで変わるため、予約数と面談実施数を分けて確認します。
前編では、月20件を担当するスタッフの受任率が40%から55%になると、平均単価15万円なら年間540万円の差になる例を示しました。成果には経験や相談内容も影響しますが、面談の手順を共有することは、事務所として改善できる要素の一つです。
壁3:資格者依存の壁には、業務の標準化と役割分担
専門的な判断が必要な工程と、資格者の指示・監督のもとでスタッフが進める工程を整理します。
業務の工程を洗い出し、担当者と資格者が確認するタイミングを決めます。案件の進捗や引継ぎを共通の形で残し、判断が分かれる事案などを早期に資格者へ引き継ぐ基準も整えます。
前編の「1件10時間のうち、資格者の判断・確認が3時間」という例なら、資格者の関与時間を減らせる余地があります。ただし、処理件数を増やすには、残りの作業を担うスタッフの対応余力も必要です。案件の難易度や指導・監督に要する時間を含め、事務所全体の体制で考えます。
必要に応じて、生成AIによる情報整理や書類の下書きも取り入れます。出力は資格者が確認する前提で使い、業務の手順の中に組み込みます。目的は、資格者が判断と確認に集中できる時間を増やすことです。
壁4:提案範囲と連携体制の壁には、追加提案と顧客フォロー
手続き後にも相談できる接点を保ち、自事務所で支援できる内容と、他の専門家につなぐ内容を整理します。
たとえば、配偶者が財産を相続した場合は二次相続への備えや遺言、不動産を相続した場合は今後の活用や売却について確認します。案件の内容とお客様の意向をもとに、誰がいつ何を確認・提案するかを共有し、担当者の気づきだけに頼らない流れをつくります。
前編では、年間300件の手続きを終えたお客様から、自事務所で生前対策を追加受任する割合が3%から10%になると、平均単価30万円なら年間630万円の差になる例を示しました。他の専門家への紹介とは分け、追加受任数やフォローの運用負担を確認します。
接点づくりの手段として、LINE公式アカウント拡張システム「サズカルステップ」を使った継続的な情報提供を支援します。自事務所で扱えない相談については、他士業や関連事業者との連携づくりを支援します。
壁5:組織化の壁には、数字の共有と責任者づくり
部門の責任者が数字と案件の状況を把握し、所長と必要な判断を共有できる状態をつくります。
反響数、面談数、受任数、受任率、売上額、平均単価を、問い合わせルート別、商品別、紹介元別、担当者別などに整理します。
全体の受任率が55%でも、紹介経由は10件中8件で80%、Web経由は30件中14件で約47%という場合があります。ただし、この差がそのまま面談の力量を示すとは限りません。相談内容や受任対象案件の割合を確認し、集客対象、電話対応、面談時の提案のどこを見直すかを判断します。
月ごとに数字を確認し、責任者が改善を進める場をつくります。採用・教育・評価の進め方や、所長に確認する事項も整え、人が増えても品質を保てる運営を目指します。
Samikaの進め方
支援を進めるうえで、次の3点を大切にしています。

1. 成長を最も制約している課題から着手する
現在の受任や利益、業務の進行を妨げている課題を確かめ、優先順位を決めます。関連する課題はあわせて整えつつ、現場に定着できる範囲で進めます。
2. 対応できる体制を整えて、集客を強める
面談や処理が追いついていない場合は、相談件数を増やす前に体制を整えます。対応余力と追加受任で残る利益を確認し、集客の強化と業務体制の整備を組み合わせます。
3. 成果を数字と現場の状況で確かめる
反響数や受任率だけでなく、処理の遅れや現場の負担も確認します。実際に運用して分かったことを手順やツールに反映し、改善を続けます。
事務所の現在地を知りたい先生方へ
相続売上は伸びたものの、その先の伸ばし方が見えない。そう感じたら、集客とあわせて、面談、業務処理、顧客フォロー、組織運営のどこに制約があるかを確かめてみてください。
Samikaでは、相続部門の経営相談を受け付けています。
現在の状況を伺い、今どの壁にいるのか、次にどこを整えるべきかを一緒に整理します。
支援の全体像はコンサルティングのページに、ご相談はお問い合わせからお寄せください。
